バードここから羽ばたく【考察】結末のキツネとベイリーの瞳の色が変わった訳

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「バードここから羽ばたく」の監督アンドレア・アーノルドは、ティーンエイジャーの両親から生まれ、映画と同じイギリスのケント州の公営住宅で育ったという。16歳で学校をやめテレビ業界で働き始める。子供の頃は草原などで自然の虫や鳥を見て育ったそうで、そんな監督だからこそリアルな映像ができたのかもしれません。

「バードここから羽ばたく」は、U-NEXTで視聴しました。

バードここから羽ばたく ネタバレありの感想

サムネから”爽やか系”かと思いきや、ひどい環境で生きる少女の話だった。「バード ここから羽ばたく」は、現実と幻想(少女の空想)をミックスしている映画でとても良かった。

主人公のベイリーは12歳の女の子、体中にタトゥーが入っているシングルファザー28歳に育てられている。腹違いの兄が14歳。荒れたエリアの見捨てられた住宅に住みついている労働者階級でさえない貧困層。イギリスにはスクワット(不法占拠住宅)があるというが、そういったところに住んで居るのかもしれない。

大人が働いている描写がなく、子供は学校へ行っている描写がない。父親は子供の前でコカインをやってるような男だけど子供に対する愛情はまともにある。

ベイリーの空想の映像化がたびたび差し込まれる。寝床から見える外のビルの屋上にバードが立っているシーン、母と一緒にいるDV男をバードが懲らしめるシーン、ベイリーを大きな羽根で抱きしめるシーンなど。

バードが去った後にやってくるキツネ。キツネはイギリスの都市部ではごく身近な動物で、ゴミを漁ったり住宅街をうろついたりするそうだ。鳥が未知への憧れだったとして、キツネは現実に立ち向かう象徴なのかと思った。ラストのベイリーの瞳の変化に希望を感じる。

バードここから羽ばたく あらすじ

イギリス・北ケント州の荒廃した公営住宅。12歳の少女ベイリーは、全身タトゥーだらけの若すぎる父バグと、兄ハンターと共に、その日暮らしの過酷な毎日を送っていた。

ある日、父から「新しい恋人と結婚する」と告げられ、居場所を失ったような孤独に苛まれるベイリー。そんな彼女の前に現れたのは、スカートを履き、屋根の上に佇む「バード」と名乗る奇妙な男だった。彼は自分の家族を探しているという。

現実離れした言動を繰り返すバードに戸惑いながらも、ベイリーは彼との交流を通して、暴力と貧困に縛られた狭い世界の外側にある「何か」に気づき始める。

物語は、ドキュメンタリーのような生々しい日常を描きながら、次第に幻想的なマジック・リアリズムの世界へと変貌していく。追い詰められた環境の中で、ベイリーが見つけた自分だけの輝き。ラストシーン、彼女の瞳が捉えた景色は、絶望の淵から新しい世界へと羽ばたくための「魔法」に満ちていた。

バードここから羽ばたく 映画情報

監督・脚本: アンドレア・アーノルド(『フィッシュ・タンク』『アメリカン・ハニー』)

キャスト:

  • ベイリー: ニキヤ・アダムズ(本作で鮮烈なデビューを飾った新星)
  • バグ(父): バリー・コーガン(『イニシェリン島の精霊』『ソルトバーン』)
  • バード: フランツ・ロゴフスキ(『大いなる自由』)

製作国: イギリス(2024年)

上映時間: 119分

受賞・選出: 第77回カンヌ国際映画祭 コンペティション部門正式出品

「バードここから羽ばたく」は、U-NEXTで視聴しました。

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